子供の歯に黒い線・黒い点がある
お子様の歯に黒い線や黒い点があり、磨いても取れない場合には、虫歯などの口腔トラブルを疑いましょう。 黒い線や黒い点の原因にはさまざまなものがありますが、割合として多いのは、やはり虫歯です。
乳歯は虫歯の進行が早いため、お早目にご相談くださいますよう、お願いします。
子供の歯が黒くなっている原因は?その対処法・治療法
①歯が汚れているため
チョコレートやココアなどの残りが歯面に付着している場合には、歯が部分的に黒っぽく見えることがあります。 また、歯はカレーなどの色の濃い食べ物によって少しずつ着色していきます。通常は黄色っぽくなったり、茶色っぽくなったりしますが、程度や見方によっては、黒っぽく見えることもあります。
対処法・治療法
単純に歯面に食べかすが付着しているだけであれば、口をすすいだり、歯を磨けば取れます。 歯を磨いても取れない汚れは、歯科医院でクリーニングを受けて除去してもらいましょう。気になるからといって、歯ブラシで強く擦るのは避けてください。歯や歯茎が傷つくおそれがあります。
②神経が傷ついているため
転倒や事故などによって歯を強く打つと、神経が傷つき、歯が黒っぽく見えることがあります。
この場合、歯の変色は、1本全体に及びます。
対処法・治療法
痛みなどの症状がない場合には、経過観察に留めることもあります。ただ、特に神経が死んでしまっている場合などには、神経を除去する根管治療が必要になります。根管治療を行っても、歯の色が戻ることはありません。永久歯への生え替わりを待つか、歯面に塗料を塗る方法をとるかの選択となります。
③以前、虫歯予防の薬剤を塗布したため
虫歯の進行を防ぐためのサホライドという薬剤を使用した場合には、塗布した部分が黒くなります。
対処法・治療法
永久歯への生え替わりを待ちます。
④虫歯ができているため(虫歯が進行している)
虫歯がある程度進行すると、その部分が黒くなります。
黒い点、歯の溝に沿った黒い線として現れます。
対処法・治療法
虫歯治療を行います。神経にまで達している場合には、根管治療が必要になることもあります。
フッ素で歯が黒ずむことがある!?
ときどきご質問をいただきますが、フッ素塗布やフッ素を含んだ歯磨き剤の使用によって歯が黒ずむということはございません。
0歳の赤ちゃんから、安心して受けていただける予防処置です。
子供の歯が黒いQ&A
1本だけでなく複数の歯が黒ずんでいるのですが、虫歯でしょうか?
複数の歯にわたる黒ずみは、着色汚れの可能性が高いと言えます。
ただ、虫歯の可能性もないわけではありません。たくさんの歯に虫歯が発生し、しかもそれが急速に進行するということもあります(ランパントカリエス)。
歯磨きをしても取れないのであれば、一度ご相談ください。
1歳半の子供ですが、歯に黒い線みたいなものがあり、虫歯ではないかと心配です…
虫歯またはサホライド使用の可能性が高いと言えそうです。「虫歯の進行を防ぐため」とサホライドという薬剤を過去に歯科医院で使用されていないでしょうか?
いずれにせよ、虫歯の可能性は残りますので、お早目にご相談ください。
子供の歯の詰め物の中が黒いのですが、虫歯が再発したのでしょうか?
乳歯は、永久歯と比べて水分量が多いため、詰め物の接着がやや難しくなります。仰る通り、虫歯が再発した可能性がありますので、お早目にご相談ください。