綺麗な歯並びにするは正しい姿勢が重要
まず、大きく背中を丸めてみてください。すると、息がしづらくなりませんか?
これは極端な例ですが、姿勢の悪さは正常な呼吸を邪魔します。そして、正常な呼吸ができていないことは、歯並びの乱れの原因になることがあります。
歯並びを乱さないため、あるいは矯正治療後にきれいな歯並びを維持するためには、正しい姿勢も重要なのです。
このようなお悩みはありませんか?
お子さんの普段の生活を振り返って、以下の項目をチェックしてみてください。
1つでも該当する場合には、姿勢の改善・身体のバランスの改善が必要になります。
- テレビを見るとき、ゲームをするときに背中が丸い
- 宿題をするとき、携帯ゲームをするときに身体が丸くなっている
- 起立しているとき、着席しているときに落ち着かない・ソワソワしている
- 長い時間座っていられない
- 靴のすり減りが左右非対称
- 頬杖をつく癖がある
- 真っすぐ立ったときに左右どちらかの肩が下がっている
- 両脚に均等に体重をかけて長く立てない(片脚重心になる)
- 肩こり、腰痛、頭痛がある
- 座ったときに脚を組む
歯並びを悪化させる悪い姿勢
かかと重心・浮き指
立ったときにかかとに重心が偏っている状態です。前から見ると、つま先が浮くほどかかと重心になっていることもあります。
頭のてっぺんから糸で引っ張られる感覚で立つと、足の裏全体にバランスよく体重が分散されます。
猫背・頭が上を向いている
猫背になっていたり、頭が上を向いているのもよくありません。
出っ歯などの歯並びの乱れを引き起こす原因になります。
うつ伏せで寝ている
うつ伏せで寝ると、通常顔は左右どちらかに捻った状態になります。顎に負担がかかってバランスが悪くなり、歯並びが乱れる原因になります。
綺麗な歯並び=良い姿勢!正しい姿勢の作り方
正しい姿勢を作るためには、まず「どこが悪いか」をはっきりさせることが大切です。
かかと重心、猫背、片脚重心などが見つかれば、それらを改善していきます。また、テーブルで食事をとるご家庭では、お子さんには必ず子ども用の、足置きのついた椅子を用意してあげましょう。大人用の椅子を使って足がぶらぶらしていると踏ん張れず、どうしても猫背になってしまいます。
近年は、お子さんが運動をする機会が少なくなっています。本格的なスポーツである必要はありませんが、歩いたり走ったり泳いだりすることは、正しい姿勢を維持する筋力のアップにつながります。
もちろん、正しい姿勢であれば必ず歯並びがよくなるとういわけではありません。しかし、姿勢不良は歯並びの乱れの原因の1つには違いありませんので、できるだけ早めに改善していきましょう。
身体が成長している期間は姿勢を直すのに絶好の機会です
身体のゆがみは、年齢を重ねるほど改善が難しくなります。身体の成長過程にあるお子さんのうちに身体のゆがみを解消し、姿勢を正しておくことが大切です。
その時期が早ければ早いほど、歯並びに与える好影響も大きくなります。
正しい飲み込み方と歯並びに良くない飲み込み方
正しい飲み込み方
普段舌が正しい位置にあることも大切ですが、食べ物を飲み込むときの舌の位置も重要です。唇や奥歯の使い方と併せて、ご紹介します。
舌先がスポットにある
舌先が、スポット(上の前歯の裏側の上顎粘膜)に触れている状態です。飲み込むときには、舌が上顎に吸い付いている必要があります。
舌先が前歯に当たらないように気をつけましょう。
軽く唇を閉じている
唇は、軽く閉じられた状態です。過度に緊張してないかチェックしてください。
奥歯を噛んでいる
飲み込む瞬間は、奥歯をやや強く噛みます。
口周りの筋肉が収縮していない
口周りの筋肉が縮こまらず、適度にリラックスしている状態です。
オトガイ筋(下唇と顎先のあいだ)に皺が寄る場合は、力が入っています。
誤った飲み込み方「逆嚥下」とは
「逆嚥下」とは、舌を前方に出しながら、あるいは舌で前歯を押しながら飲み込むことを指します。舌の後方を押し広げ、上下の噛み合わせがなく飲み込むため、歯並びの乱れの原因となります。また、唾液や食べ物などを誤嚥し、肺炎の原因になることもあります。
おっぱいを吸う赤ちゃんにも見られる飲み込み方です。
こういった飲み込み方は、できる限り避けなければなりません。