虫歯になりやすい?子供の虫歯の進行を止めるには?

子供の歯は虫歯になりやすい

子供の歯は虫歯になりやすい大人と比べると、子供は虫歯になりやすい――。
これは、確かに言えることです。しかし「そういうものだから仕方ない」と一言で片づけてしまうことで、防げたはずの虫歯になってしまうケースが少なくありません。
なぜ子供は虫歯になりやすいのかを理解して、正しい対応をすれば、多くの虫歯を防ぐことが可能です。

理由1
乳歯の場合、エナメル質が永久歯の半分しかない

歯の一番外側の層を「エナメル質」と言います。このエナメル質に穴が空くことで虫歯が発生します。
そして乳歯のエナメル質の厚さは、永久歯のエナメル質の半分ほどしかありません。穴が空きやすく、かつ進行しやすいのです。
乳歯が生え始めてからの定期的な検診と、フッ素塗布などの虫歯予防に努めましょう。

理由2
きちんと歯を磨けていない

正しく磨けていれば、虫歯のリスクはグッと下がります。しかしこの「正しく磨く」ということができているケースはそう多くありません。特に多くの保護者様にとって、仕上げ磨きは“慣れない作業”です。年齢に合った仕上げ磨きの方法を、歯科医院で教えてもらいましょう。
もちろん、お子様が歯ブラシを自分で持てるようになってからは、お子様が「正しく磨く」ということも大切になります。ただ、暫くの間(できれば10歳まで)は、保護者様の仕上げ磨きを継続してあげてください。

理由3
おやつをダラダラ食べている

長い時間をかけて、それも甘いお菓子などを食べていると、“虫歯リスクの高い状態”が持続します。唾液による再石灰化・自浄作用が追い付かなくなり、酸が出続けている状態です。
おやつは、長くても30分以内に食べ終わるようにして、またその内容にも注意しましょう。

乳歯は一気に虫歯が進行する!?

乳歯は一気に虫歯が進行する!?永久歯と比べてエナメル質が薄いこと、また酸に弱いことで、乳歯の虫歯は一気に進行します。
また、小さなお子様の場合には、虫歯の痛み・違和感を伝えることが難しいため、発見・受診が遅れがちです。「お母さんが気づいたときには重度にまで進行していた」というケースは決して少なくありません。

定期的な検診に加えて、日ごろからお子様のお口をチェックしてあげてください。

乳歯の虫歯を放置するとどうなる?

他の歯の虫歯のリスクが高くなる

ある歯を虫歯で失っても、虫歯菌まで一緒になくなるわけではありません。
治療せずに放置していると、虫歯菌が多い状態が続き、他の歯が虫歯になるリスクが高まります。

正しく噛めず顎の発育に影響する

痛みを我慢して食事をするため、偏った咀嚼となり、顎が十分に発育しなかったり、左右の顎のバランスが乱れたりといったことが起こります。
歯並びの乱れ、咬み合わせの乱れ、顎関節症などの口腔トラブルの原因となります。

永久歯への生え替わりに影響する

重度の虫歯によって歯を失ってしまった場合には、永久歯が勘違いをして早くに生えるなどして、歯並びが乱れる原因になります。

将来的なデンタルIQに影響する

「痛くても歯医者に行かない」という経験をしてしまうと、“そういうものなんだ”という意識がお子様に根付いてしまいます。
反対に「両親が歯を大切にしてくれた」という経験は、将来的なお子様のデンタルIQを育むことにつながります。

子供の虫歯がひどい…子供の虫歯の進行を止めるために

子供の虫歯がひどい…子供の虫歯の進行を止めるために

おやつは時間を決めておく・内容に注意する

おやつはダラダラ食べず、長くても30分以内に終わらせましょう。また、甘いものを食べたときには、必ず歯磨きをする習慣を身に着けましょう。

仕上げ磨き指導を受ける・10歳になるまで継続する

年齢に応じた仕上げ磨きを、歯科医院で教えてもらいましょう。また、自分で歯磨きができるようになってからも、できれば小学校低学年までは、仕上げ磨きを続けてあげてください。

定期的に検診を受ける・フッ素塗布などの予防処置を受ける

定期的に検診を受け、フッ素塗布を受けましょう。奥歯の溝をプラスチックで埋めるシーラントも虫歯予防に有効です。幼い頃に、“定期検診=当たり前のこと”という意識付けをすることも大切です。

虫歯になりやすいおやつと虫歯になりにくいおやつ

「甘いものは絶対ダメ」というわけではなく、量や頻度を考え、食後に歯磨きをするのであれば、通常は問題ありません。
また逆に「甘いものさえ避ければ大丈夫」というわけでもありません。歯にくっつくなどして長くお口に残ると、それだけ虫歯リスクが高まります。清涼飲料水も砂糖がたっぷり含まれているので注意が必要です。
おやつを与えるときには、最低限、以下のポイントを抑えましょう。

甘いものばかり食べない

30分以内に終わらせる

食後に歯を磨く

虫歯になりやすいおやつと虫歯になりにくいおやつ

子供の虫歯Q&A

 

虫歯にならないために食生活以外にも気を付けることはありますか?

大人からの唾液を介した虫歯菌の感染の回避、小学校低学年くらいまでの仕上げ磨きの継続、定期的な検診、フッ素塗布などの予防処置などが有効です。
また、口呼吸の癖がある場合には、口腔の乾燥によって虫歯菌が繁殖しやすくなります。こちらは、お口まわりの筋肉のトレーニングや意識付けで改善が可能です。

子供が虫歯にならない程度で、おやつは、いつ、どのくらい与えたらいいのでしょうか?

おやつは、ある程度空腹になったタイミングに摂ることが大切だと言われています。そのため、昼食と夕食の中間の時間帯、3時くらいが良いでしょう。また3時の場合もそうでない場合も、決まった時間に与え、長くとも30分以内に食べ終わるようにしてください。
量は、活動量によって異なります。夕食の時刻をしっかりと空腹で迎えられる程度に調整してあげてください。
なお、夜遅くのおやつは避けてください。夜間は唾液の分泌量が低下していますし、休もうとしている胃腸を起こしてしまうことになります。

虫歯になりやすい場所ってあるんですか?

あります。奥歯の溝、上顎の前歯、歯と歯茎の境目がポイントです。
歯ブラシを軽く当てて、小刻みに磨くことが大切です。また、デンタルフロスや洗口剤を使ったり、シーラントで溝を埋めたりする方法も有効です。もちろん、フッ素塗布もお口全体の虫歯予防という意味で有効です。
仕上げ磨きをするときには、上記の3つのポイントを特に丁寧に磨いてあげてください。

子供の歯の表面に白い斑点があるのですが、虫歯でしょうか?

スポット的な白濁(白い斑点)は、初期虫歯の可能性が高いと言えます。すぐに歯科医院を受診しましょう。
その他、歯が部分的に黒っぽくなっているとき、茶色っぽくなっているときも同様です。

子供の歯の黒い点は虫歯じゃないかと気になっています…

着色によって黄色っぽくなったり茶色っぽくなったりすることはありますが、「黒い点」の場合には、虫歯の可能性が高いでしょう。すぐに歯科医院を受診してください。

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